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名医と迷ランナー第17話

更新日:2016年1月11日

明けまして おめでとうございます!

本年もよろしくお願い致します。
お休みは、有意義に過ごせましたか?今までの年末、年始より温かく、走るにはちょうど良かったのではないでしょうか。寒さに弱い私にとっては、走りやすくて助かりました。ただ、3日はロング(30Km走)に出たのですが、気温が高すぎて・・・。大汗をかいてボトボト、フラフラでした。皆さんはいかがでしたか?

さて、年頭に際して提案です。健康情報やランニングの時間、距離や練習計画などを記録しませんか?また、すでに記録をされている方は、項目内容を見直しませんか?
心理学の概念に「セルフモニタリング」があります。セルフモニタリングとは、社会的な人間関係の中で自分自身を監視し、コントロールしていく能力です。例えば、セルフモニタリング能力の高い人は自分の置かれた状況を素早く読み取り、絶えずその場の自分自身の行動が正しいかをチェックして状況に合わせた行動をとります。一方、セルフモニタリング能力の低い人は、自分の置かれた状況を正しく把握できていないことから、いつの間にか適切な行動を取っていない状況に陥っていることがよくあります。
このセルフモニタリング能力を強化する上で最も基本となるのが、「考える」「話す」「書く」の3要素です。
「考える」・・・目的、目標、練習計画、練習内容等を考えることです。また、漠然と「どうすれば楽に走れるようになるのか?」、速く走れる人を観察して「どうすれば速く走れるようになるのか?」などを考えることです。
「話す」・・・自分の考え方や思い、「毎日走る」「体重を5kg減らす」「フルマラソンでサブフォーを達成する」など、「考えて」決めた目標などを家族や仲間に話すことです。
「書く」・・・日記や練習記録をつける、「考えた」後の目標や練習計画を書くことです。
これら3要素とも大切ですが、中でも私は「書く」ことが最も大切であると考えています。
具体的には、目標が「週に3日走る」という目標であれば、カレンダーの走った日に○印をつける。「5kg体重を減らす」であれば、毎日体重を計ってグラフにする。「月に200km走る」であれば、毎日走行距離を記録する、などです。また、健康状態に不安をお持ちの方であれば、「毎日血圧を測定してグラフにする」などは、特にお勧めです。プラスして、その日にあったでき事など簡単な日記を合わせて書いていれば、さらに好ましいです。また、これらの記録情報をもとに、今後の目標や練習計画を修正したり、新たなものを書きとめることです。血圧、体重、腹囲、食事内容、睡眠時間、走行距離や時間、練習目的、練習目標、年間計画、月間計画、週間計画etc ・・・。過度の負担にならない範囲で自分にとって大切な項目を選んで「書く(記録する)」ことを始めましょう。また、すでに実践されている方は、項目の追加などを検討しませんか?内容、項目によっては、既存のパソコンのソフトやスマートフォンのアプリを活用してもかまいません。
セルフモニタリングは、何もランナーに限った考え方ではありません。健康づくりにおいても大切です。特に健診の結果、生活習慣の改善が必要な場合は「毎日血圧や体重を測定してグラフにする」。術後のリハビリテーション時には、こまめにプログラムの内容、時間、強度、頻度などを「考え」「話し」「書く」といった取り組みは、大変重要です。

優秀な監督、コーチなどのスタッフが揃っていても、優秀な医師やメディカルスタッフ、トレーナー等が揃っていても、提供できるものはサポートでしかありません。自分に最も適した目的、目標を持ち、状況に応じて微調整を行い、適切なプログラムを継続的に実践する上で最も大切な事は、自らが「考え」「話し」「書く(記録する)」ことです。

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